何となく体がだるかったり、喉やお腹の調子が良くなかったりなど、このような症状が夏場に現れたら、まず夏バテを疑いますよね。
ですが、もしかしたら夏バテではなく夏風邪なのかも知れません。
夏風邪は、夏に引く風邪だから夏風邪と呼ばれていると思っている方も多いですが、冬に引く風邪との違いは時期だけではないのです。
そして、この勘違いが「夏風邪は長引きやすい・治りにくい」と言われている原因でもあります。
そこで、ここでは夏風邪の特徴や症状、原因、そして夏風邪を早く治す方法についてご紹介します。
目次
夏風邪の症状とは?
夏風邪に多い症状は腹痛や下痢です。
夏場は冷たい飲み物や冷房の影響などで体が冷えやすいので、お腹を壊しやすい状況にあります。ですが、何日も下痢が続くような場合には夏風邪を疑ってみるのが良いでしょう。
また、もう一つの夏風邪の特徴として喉の痛みがあります。
湿度が高く乾燥しにくい夏場に、喉が痛くなって咳が出始めたら夏風邪の可能性が高いです。
このほかにも夏風邪の症状には、発熱や頭痛などといったものもあり、症状的には一般的な風邪とあまり差がありません。
夏風邪の原因
夏風邪だけではなく、風邪を引いてしまう原因の大半はウイルスによるものと言われており、そのウイルスの数は200種類以上もあります。
しかし、風邪を引き起こすウイルスの多くが、気温が低く空気が乾燥した状態を好むので、風邪が最も流行する時期は冬となります。
ですが、夏風邪を招くウイルスは、高温で湿度の高い環境を好むのです。
夏風邪の代表的なウイルスは、エンテロウイルスとアデノウイルスです。これらのウイルスが活発に活動することで、お腹の調子が悪くなったり喉が痛くなったりします。
夏風邪を早く治す方法とは?
それでは、夏風邪を引いてしまったらどうすれば良いのでしょうか。
夏風邪を早く治すにはどのようにしたら良いか、効果的な方法をご紹介します。
質の良い睡眠をとる
夏風邪にはこれといった特効薬がないため、早期回復のカギとなるのは免疫力になります。
免疫力は、交感神経と副交感神経のバランスが上手くとれているときに正常に働きます。
ですが、睡眠時間があまり取れていないと、交感神経が優位の状態が続き、自律神経のバランスが崩れてしまいます。そのため、免疫細胞の働きが低下してしまうのです。
夏風邪を早く治すには、質の良い睡眠をとって免疫力を高めることが大切です。
冷房を上手に活用する
風邪のときは、体を冷やしたり乾燥を招くイメージから冷房は敬遠されがちですが、夏場に冷房を使わないと、熱中症や脱水症につながる恐れがあります。
また、冷房を使わずに我慢して眠ると、寝苦しく、睡眠の質が落ちる可能性もあります。
冷房は、温度を通常より高めに設定し、タイマー機能を使うなどして、快適な睡眠環境を整えるためにも上手に活用しましょう。
冷たい飲み物や食べ物を控える
夏場は冷たいアイスクリームや氷の入った飲み物を沢山摂りがちですが、冷たいものは体を冷やしてしまいます。体が冷えると免疫力が低下し、夏風邪の悪化につながるのです。
また、体温が1℃下がると免疫力が30%ほど低下するとも言われているため、体を冷やさないようにしましょう。
こまめに水分補給する
下痢を起こしているときは、脱水症状を起こしやすいので、こまめに水分補給することが大切です。
喉が渇いたと感じる前に水分を摂りましょう。
また、冷たい飲み物は体を冷やしてしまうので、できるだけ常温の飲み物を摂るようにしましょう。
免疫力を高める食べ物で夏風邪を治す
夏風邪を早く治すには、免疫力をアップさせる食べ物を積極的に摂ることが大切です。免疫細胞を活性化させる食べ物を摂ることで、免疫力が高まり、夏風邪の早期回復につながります。
それでは、免疫力を高める食べ物をご紹介していきます。
整腸作用がある食べ物
腸の調子を整える食べ物は、免疫力を高める効果があります。
整腸作用がある食べ物は、ヨーグルトやキムチ、納豆、チーズなどの発酵食品、便通を整える食物繊維を含んだ根菜類、消化の良いすりおろしたリンゴなどです。
また、発酵食品は1日に2回以上、時間を空けて摂取するとより効果的だと言われています。食生活に積極的に摂り入れ、ウイルスに負けない体作りを心掛けましょう。
免疫細胞を活性化させる食べ物
免疫細胞を活性化させることで、免疫力を高めることができます。免疫細胞を活性化させる食べ物は、ファイトケミカルを含んだキャベツやカリフラワーなどの淡色野菜が挙げられます。
ほかにも、バナナは免疫細胞を活性化させる果物として知られています。
体を温める食べ物
夏風邪を早く治すには、血行を促し、体を温める必要があります。そこで、体を温める食べ物を積極的に摂り入れましょう。
体を温める食べ物には、生姜やニンニク、ネギなどの薬味野菜、そして、エビや梅、黒砂糖などがあります。
粘膜を強くする食べ物
喉や鼻などの粘膜を強くする食べ物も免疫力のアップにつながります。
粘膜を強化する栄養素は、ビタミンAやビタミンAに変化するβカロテンです。これらの栄養素は、レバーやうなぎ、モロヘイヤ、かぼちゃ、ニンジンなどに豊富に含まれています。
唾液を出す食べ物
唾液は、細菌などに対する防御作用があります。また、唾液の働きによって、胃腸の負担が軽くなるので、腸本来の免疫力を高めることに役立ちます。
唾液は、噛めば噛むほど分泌されるので、よく噛む必要がある食べ物が効果的です。固くて噛み応えがある食べ物が良いでしょう。
切り干し大根やごぼう、ニンジン、玄米などがおすすめです。
夏風邪の時は避けたい食べ物
夏風邪で喉が痛いときは、熱いものや固いもの、酸味の強いもの、味の濃いもの、香辛料などの刺激物は避けた方が良いでしょう。
喉の痛みを悪化させる恐れがあります。
まとめ
いかがでしたか?
夏風邪は一度引くと長引くことでもお馴染みですよね。夏風邪を長引かせないためには、質の良い睡眠を沢山とって、免疫力を高める食べ物を摂取するようにしましょう。
また、汗をかいたらそのままにせず、こまめに着替えて体の冷えを防ぎましょう。
夏場は脱水症状を起こしやすい季節でもあるので、こまめに水分補給することも大切です。