30代に突入すると、同じ職場でキャリアを積んだり、あるいは、転職を経験して「働くこと」について知識も経験も重ねてくるものです。
その中で「ここでこのまま働いていても良いのだろうか…」「転職した方が、楽しく仕事ができるのではないか…」「毎日怒られてばっかりはイヤだ…」「○○さんに会いたくない…」など、社会人経験が豊富になるにつれて、悩みの量も増えます。その結果「転職」を考えるようになるものです。
今回は、転職を否定するのではなく、転職を考えているあなたに「転職をする前に見直すべきこと」をご紹介します。
目次
人間関係で悩むのをやめること
転職の原因として、「人間関係のもつれ」を理由に挙げる人は、どの年代も、いつの時代も多いものです。
1日の中で長時間過ごす職場で合わない人や、意地悪な人がいると、出勤するのも嫌になるものです。
しかし、残念ながら自分と完全に合う人間ばかりの職場は存在しないですし、どこの職場に行っても、合わない人や、攻撃してくる人はいます。
そんなときは一度深呼吸をして、心を無にしてください。
そして、あなたが嫌な気持ちになっている時間を思い出してください。腹の立つ、嫌な相手のことを考える、そんな時間を費やすのがもったいない気持ちになってきませんか?
どこの職場に行っても、人間関係の悩みはつきものです。
なので、人間関係について深く考えるのをやめて、合わない相手は「ビジネス上での付き合い」と割り切って、反応をしないことが大切です。
ビジネス上だけでの付き合いだと割り切っていると、意外と心が楽になるものです。
お給料アップを望むならキャリアアップを前提にすること
「今の仕事量とお給料のバランスが合っていない、もっとお給料が欲しい…」そう思い、転職を考えている方も多いものです。
実際、明らかに仕事量とお給料が見合わない、残業が多すぎるなど、明らかに悪い条件で働いている場合は、直ちに労働環境の整った企業へ転職することをおすすめします。
ただ、「お給料をアップしたい!」と思う人は、一度考えてみてほしいことがあります。
それは、「お給料アップ=自分は会社に貢献をしているか」ということについて考えてみてください。そうすると、意外と「私は与えられた仕事しかしていなかったな…」と思うこともあります。
お給料とは、もちろん定められた時間で、定められた業務をこなし、会社に貢献する(利益を与える)ことで発生するものです。
しかし、お給料アップを望むのであれば、それ以上の+αの貢献が必要となります。自分は+αができているかな?と一度よく考えることをおすすめします。
また、転職をしてお給料アップを望む場合は、30代のキャリアであれば、キャリアアップが条件であることを理解しましょう。
今持っているスキルの上をいく働きができれば、その可能性があれば十分お給料アップをする仕事ができます。
そのことを理解し、自分のスキルを見つめなおすことをおすすめします 。
「私には向いていない…」はNG
よく、若手の社員が「私にこの仕事は向いていません」といって退職表明する姿を見てきませんでしたか?
30代になると、仕事にも慣れ、良い意味でも悪い意味でも社内での緊張感が、無意識に和らいでしまうものです。
そうすると、自然に「私はこの仕事が向いていないかもしれない」「もっと良い環境があるかもしれない」と思ってしまいます。
それは悪いことではなく、誰にでも起こり得ることです。そのときに「もっと良い環境がある!」と思えば、その通りだと思います。
ただ、「自分の理由は、今の環境や状況を人や環境のせいにしているだけかもしれない」と思った場合は要注意です。
「○○課長の方針がこうだから…」「部下の〇〇が使えないから…」など、キャリアを積んだ方ならではの悩みや苦悩があるものです。
しかし、もし少しでも、そういった不満が、人や環境のせいにしているなと感じるのであれば、もう一度、「自分が本当にやりたいことは何か?」「それはここではできないのか?」ということを考えて、現状の人や、環境で起こっている問題を解決することをおすすめします。
仕事の“やりがい”を思い出すこと
転職を考え始めると、所属している会社の良いところや、仕事のやりがいを忘れてしまうものです。
転職を考えている場合、もう一度、「今のここでの仕事のやりがいは何だろう?」と考えることをおすすめします。
一度振り返ると、一生懸命仕事をしてきた方は「こんなこともあった」「あんなやりがいもある」と、今の仕事のやりがいを思い出します。
すると、転職を考えていても「もう一度頑張ろう」と思ったり、「今自分がひっかかっている問題を解決しよう」と前向きに行動が取れるものです。
一方、再度やりがいを思い出しても前向きになれない場合は、「今の仕事の限界」を感じているときだと思うので、自分のやりたい道を進む選択をするのが良いでしょう。
身体・心を壊しそうな場合は職制を変えること
近年、身体も心も憔悴しきって、うつ病を発症する人が、働いている日本人の約10%と言われています。
つまり、100人働いていたら10人がうつ病を発症するという計算になります。
仕事をしていて、環境や、人、責任など、さまざまなことが理由で身体や心を壊してしまう、あるいは壊しそうになる方が増えています。
転職を考えるきっかけが「このままだったら、身体や心がマズい」と思ったのであれば、一度落ち着いて、今の自分の状況を見つめなおしましょう。
一生懸命仕事をしていると、うまくいかないことや失敗が続いたら、何もかもうまくいかないような気持ちになるものです。
明らかに身体や心を壊す手前の場合は、しっかり休むことをおすすめしますが、何かがうまくいかなくて、前向きに物事が考えられなくなっている場合は、1日しっかり休んで、何も考えない時間を作ることをおすすめします。
何も考えずに1日過ごした翌日に、前向きになっていたり、「もう一度頑張ろう!」と思えたりするものです。
また、正社員で働いている方は、身体や心の限界に近付いたら、営業職から事務職や、正社員からパート職など、職制を変えることも良いかもしれません。
転職をする前に、働き方について5つ考えましょう
今回は、転職を検討しているあなたに伝えたいこと、働き方について5つ考えていただきたいことを紹介しました。
転職は自分の人生を左右する重大イベントです。
しっかり考えて、しっかり自分を見つめて、納得がいく選択をしてくださいね。