花粉症といえば真っ先に春を思い浮かべる方が多いと思いますが、実は花粉症は秋にも起こりやすい症状なのです。
東京ガス都市生活研究所の調査では、花粉症の症状が出る月として9~11月を挙げた方がなんと約3割もいたそうです。ここでは、そんな油断しがちな秋の花粉症についてご紹介します。10月に入り、なんだか鼻や目がムズムズかゆいという方はぜひ参考にしてくださいね。
目次
風邪と間違えやすい秋の花粉症
花粉症を引き起こすのはスギだけではありません。
スギのほかにも、ヒノキやカシ、ヒメガマ、カモガヤ、ブタクサ、ヨモギなど色々な植物が花粉症の原因になります。そのため、花粉症は春だけではなく一年中気を付けなくてはならない症状といえます。
特に秋は、春に次いで症状が出やすい季節だと言われています。猛暑の影響で植物の生育が早まり、秋にスギ花粉が飛ぶ恐れもあるので注意が必要です。そのため、春の花粉ピークが過ぎたからと言って油断は禁物なのです!秋になって鼻水やくしゃみ、目のかゆみ、鼻づまりなどの症状があれば、まずは花粉症を疑ったほうが良いでしょう。
また、秋に起こる花粉症の特徴は、一度症状が良くなっても再び悪化するケースもあるのです。一見風邪の症状と疑いがちですが、花粉症の可能性も高いことをお忘れなく!
秋の花粉情報
秋に飛びやすい花粉についてご紹介します。すべて8月から10月に飛びやすい花粉なので注意しましょう。
- ヨモギ:東北や北海道以外の地域に生息しているキク科の植物です。野原や山地によく見られます。
- ブタクサ:日本各地によく見られるキク科の植物です。野原や道端に生えており、葉についた花粉が風の強いときに飛散することもあります。
- カナムグラ:日本各地の荒地や草むらに生息しているクワ科の植物です。
秋の花粉症の症状
秋の花粉症の症状についてご紹介します。早い方は夏の段階で花粉症の症状が現れます。
- 鼻水
- 鼻づまり
- くしゃみ
- 目のかゆみ
- 目の充血
- 耳の中のかゆみ
- のどのイガイガ
- 全身のかゆみ
- 頭痛
- 咳
秋の花粉症は、このような症状が起こりやすいのですが、症状の出方には個人差があるので注意してください。
風邪と花粉症の見分け方
風邪と勘違いしやすい花粉症の見分け方をご紹介します。
花粉症か風邪かを見分けるには、症状をよく見ることが大切です。特に、秋は春の花粉の飛散量と比べて少ないので、目のかゆみが出にくいという特徴があります。
また、人によっては喘息のように咳が出る場合もあります。
詳しい症状の見分け方は以下の通りです。
- 目のかゆみ:風邪だと起きないが花粉症では起こる
- 鼻水:風邪だと粘り気があるが花粉症だと水っぽさがある
- 発熱:花粉症の場合は熱があっても微熱程度
- 食欲:風邪の場合は食欲が低下するが花粉症だと食欲にさほど影響がない
- 天候による影響:花粉症の場合は晴天だと悪化する
- 症状の継続:風邪の場合は長くても1週間程度だが花粉症の場合は数か月続く恐れがある
また、花粉症かハウスダストが原因のアレルギーかを見分けたい場合は、病院での検査が必要になります。
秋の花粉症の注意点
それでは、秋にも起きやすい花粉症の対策法や注意点についてご紹介します。
手洗い・うがいを徹底する
秋の花粉症を防ぐには、外出後に手洗いうがいを徹底することを守りましょう。
特におすすめなのが鼻うがいです。洗面器にぬるま湯をはり、小さじ2杯の塩を溶かし、これを鼻の穴に片方ずつ入れては出していきます。この鼻うがいを行うことで、花粉症を防ぐと同時に鼻のつまりも良くしてくれるでしょう。
また、部屋に入りこんだ花粉を取り除くためにも、こまめに拭き掃除を行いましょう。換気も頻繁に行い、部屋の空気を入れ替えることも大切です。
草が生い茂る場所は要注意!
花粉症を防ぐには、できるだけ花粉が飛ぶ場所を避けることが大切です。特に、植物が生い茂る草むらや野原、山、空き地などは要注意です。
晴れた日や風の強い日、気温が高い日、乾燥している日も気を付けましょう。しかし、雨の日は花粉が飛びにくいので覚えておくと良いですね!
服装や小物で花粉をガードする
どうしても花粉が飛びやすい場所に行かなければいけないときは、服装や小物に気を付けて完全武装を心がけましょう。
マスクはもちろん、眼鏡やサングラス、帽子を着用して花粉をブロックします。女性の場合は、スカートよりズボンの着用がおすすめです。スカートは、裾が揺れることで生地に付着した花粉が舞い上がってしまいます。また、スカーフやレインコートなどのつるつるした生地のもので体を覆うのも効果的です。
花粉症に効果的な食べ物
花粉症の症状を抑えるには、緑茶やヨーグルトがおすすめです。
緑茶にはアレルギーを抑える作用のあるカテキンが含まれています。そのため、秋の花粉症対策として最適な飲み物と言えるでしょう。ほかにも、甜茶やべにふうき茶なども花粉症に効果があると言われています。
また、より効果を高めるには、緑茶の茶葉をコーヒーミルなどで細かく砕いてお茶を入れます。そうすることで、体への吸収率が高くなるのです。花粉症の症状を抑えるには、普段の飲み物を緑茶に変えてみると良いですね。
ヨーグルトは乳酸菌が含まれているため、腸内環境を整えながら体の免疫力を高めてくれます。そのため、アレルギーを抑えてくれるのです。
症状が長引く場合は病院へ
症状が長引いてなかなか改善しない場合は、一度病院へ行って医者の診断を受けましょう。
鼻水や喉の不快感、咳、くしゃみなどの症状は耳鼻咽喉科へ、目のかゆみは眼科へ、肌のかゆみや不調は皮膚科で診てもらってくださいね。
しっかり診察してもらって適切な処置をしてもらいましょう。
まとめ
いかがでしたか?
秋にも起こりうる花粉症は、早めの対策が大切です。春に比べると花粉の飛散量は少ないのですが、花粉症の症状が悪化すると気管支喘息などにつながる恐れもあります。
また、いつから症状が現れるか、発症する年齢なども人によって様々です。自分は花粉症になったことがないから大丈夫!といった油断は禁物です。できる限りの対策を行って、花粉症の厄介な症状をしっかり防ぎましょう。外から帰宅したら、手洗い・うがいを徹底することもお忘れなく!