体調管理をしっかりしているつもりでも、ふとした時にひいてしまうの風邪です。
厄介なことに風邪は、熱や鼻水、咳やのどの痛みといった症状が1週間以上続くこともあります。
仕事を休んで休養に専念したいところですが、なかなか休めないのが現実です。
風邪はウイルスによる感染症によるものです。ウイルスに対応するお薬は、現段階ではまだ開発途中なのが実際のところです。
そのため、病院のお薬や、市販のお薬は症状に対応したものになっているのです。
風邪に対する根治的な治療薬がない以上、症状を和らげながら過ごすしかありません。
でも、1週間もその症状とお付き合いするなんて、まっぴらという方も少なくないはずです。
どうにかして、早く治したい!
今回は早く治したい方へ、どのようにすれば1日でも早く風邪を治すことができるのか簡単に風邪を早く治す方法をご紹介します。
風邪とは
風邪とは、正確にはウイルスによる「上気道感染症」のことをいいます。
簡単に言うと、「のどや鼻にウイルスが付着し、症状が起こった状態」のことです。
症状は、みなさんがご存知の通り、「のどの痛み・咳・痰・鼻水・熱発・倦怠感」などが一般的です。
風邪を早く治したい!方法あれこれ
まず、念頭に置いておくべきは、ウイルスに打ち勝つには「免疫力を高めること」が効果的ということです。
免疫力が高まれば、身体の中の白血球やリンパ球といった外敵を殺す機能が活発になります。
そうすると、ウイルスなどの外敵を体内から減らすことができます。
体温を上げる
人間の免疫機能が働きやすい温度は、36.5~37.5℃と言われています。
低体温化が進んでおり、平熱が35℃台の方も少なくない現代ですが、人間は、体温が1℃上昇すると免疫機能が5~6倍に上昇するという説もあります。
熱が出ている時は、身体の中で免疫機能が活発になっています。
38℃台の熱発には、体力の消耗を考えて解熱剤をお勧めしますが、37℃台であれば、そのまま熱を下げず、なるべく熱を維持する方が風邪には効果的です。
また、身体を温めて体温を上げるのも効果的です。
この時に効率よく熱を作るには、「首・手首・足首」を保温するのが良いとされています。この「3つの首」を温かく保つことで、体温を上昇させることができます。
水分を多く摂る
健康な成人が、1日に排出する水分は2.5ℓと言われています。
排出される水分には、尿や便に含まれている水分、汗、そして目に見えない体からの水分蒸発(不感蒸泄)があります。
体温を高めると、代謝が活発化して汗が出やすくなります。すると、汗や、不感蒸泄の量が増えます。
そこで、気を付けたいのが脱水です。脱水になると、血液中の水分が少なくなり、血液がドロドロになります。
血液がドロドロになると、白血球やリンパ球などの免疫細胞などの流れも悪くなり、うまく機能を果たすことができなくなります。
また、のどには「せん毛」という細かな毛のような組織があります。
せん毛は、のどの細菌や異物を体外に排出します。のどが渇いたり、乾燥すると、せん毛の動きが悪くなるなり、痰を身体の外に送り出すことができなくなってしまいます。
予防策としては、身体の吸収性が高いと言われるスポーツドリンクをこまめに飲むことをお勧めします。
注意点としては、たくさんの量を一気に飲んでしまうと、体温を下げてしまう可能性があるので、少量ずつ飲むようにしましょう。
睡眠をしっかりとる
睡眠も、重要です。風邪以外にも、病気にかかりやすくなる原因の一つに睡眠不足が上げられます。
なるべく、一定の時刻に布団に入って睡眠をとる。規則正しい生活を心がけることで、免疫機能は高まります。
また、風邪をひいている時は、体力も消耗しています。
体力を回復するといった意味でもしっかりと睡眠をとることは大切です。
眠れないという時でもなるべく横になって体を休めるように心がけることが早く治すコツになります。
そして、就寝中にも気を付けたいことがあります。
それは、のどを乾燥させないためにマスクを着用するということです。
先程の話にもありましたが、保湿効果でのどのせん毛運動を助けるためにも、マスクを着けて就寝することをお勧めします。
また、首のまわりを冷やさないように、ネックォーマーやタオルを首に巻くという方法もお勧めです。体温上昇を促すからです。
このようにして、就寝中も身体をケアしながらしっかりと睡眠をとり、休養を摂ることが重要です。
バランスよく食べる
風邪をひくと、なかなか食欲はわいてきません。しかし、体力は消耗していきます。
できれば、効率よく栄養摂取をしたいところです。そこで、風邪に効く食べ物を紹介します。
まずは柑橘類です。ビタミンCを多く含んでおり、免疫機能を高める効果があります。
しかも、調理する手間が省けるので風邪でだるいときなどには、そのまま食べることもできてお勧めです。
そして、ショウガ。ショウガには、体温を高め、新陳代謝を高める働きがあります。
次にレバーや豚肉。タンパク質とビタミンB群を多く含む食品です。
ビタミンB群は、免疫が活発になっている状態では、特に消費されていく栄養素です。そこで、補給をするためにも、レバーや豚肉といった食品を摂ることをお勧めします。
最後に、ジャガイモです。ジャガイモにはウイルスの活動を抑制する働きがあると言われています。
これらの食品は、一般的に風邪に効くとされている食品です。
しかし、一番重要なのは、バランスよく規則正しく食事を摂ることです。
効果的な食品であっても、バランスを欠いた食事は吸収率が悪くなってしまったり、うまく効果を発揮しない場合があります。
風邪をひいている時は、食欲も落ちてしまいがちですが、食事もクスリの一つです。なるべく、朝・昼・夕の食事は食べるようにしたいところです。
終わりに
昔から、『風邪は万病のもと』と言います。1週間以上風邪の症状が続く時には、他の病気である可能性もあります。
また、ただの風邪が、いつのまにか肺炎になっていたなどということもありますので、高熱が続く、痰の色がおかしい、症状が長引くなど、いつもの風邪と違う症状が続くときは、病院受診をお勧めします。