すこやか美生活

つらい便秘に…。そんな時、腸の中はどうなっているの?

便秘が続くと、糞便性の腸閉塞を起こして、緊急手術をしなければならないほどのこともあります。

それほどひどくはなくても、腹痛で病院に行きレントゲンを撮ってもらったら、便が大量に詰まっているのが映ったと言う話はよく聞きます。

便秘が進むと、胸やけ口臭の原因にもなり、毎日を不快な思いで過ごさなければなりません。

まずは私たち自身の身体、特に便秘と関係しているについて詳しく知り、便秘知らずの快適な日々を送りましょう。

腸のメカニズム

私たちの食べたものは胃で消化され、小腸水分を吸収し、大腸で便を作り、直腸を経て不要物は肛門から排出されます。

ところが便秘をすると、本来捨てられるべきものが体内にたまり、コレステロール中性脂肪が血中に吸収されます。

便秘の原因はさまざまで、過食や肉類の食べ過ぎ、野菜不足、無理なダイエットで主食の炭水化物を抜く食事をしたり、運動不足などが考えられます。

正常な便意をおこさせるには食べすぎてもよくないようで、バランスのとれた食事を腹7分目から8分目、食べることが良いようです。

便秘とともに、お腹の膨満感が気になり、ゲップやおならがよく出るのは食事中に余分な空気を飲み込んでいるのが原因のこともあります。

ゆっくりよく噛んで食べることが、食事によるトラブルを解消し、便秘の解消にもなります。

便秘のタイプについて

腸のぜん動運動が弱まっていることが原因で起こる便秘を弛緩性便秘といい、腹筋力の弱い女性や高齢者に多くみられ、常に大腸内に便が滞っています。

慢性の便秘にならないための基本的な対策は、食物繊維を含む食事量を摂り、腹筋をつけることが大事です。

もう一方の直腸性便秘は、直腸に便が溜まって便秘になりますが、トイレを我慢したり、決まった時間にトイレに行かないため、排便のリズムが狂るっておこります。

便意をもよおしたらすぐ行く、毎日決まった時間にトイレに行くなどを習慣づけることが大事です。

便秘解消のためには2つの食物繊維を取ることが大切です

食物繊維には水に溶けない不溶性食物繊維を含むものと、水に溶ける水溶性食物繊維を含むものがあります。

不溶性食物繊維は、便のカサを増して出やすくする働きがあります。水溶性食物繊維は、水分を吸収して便を柔らかくする働きがあります。

便がゆるい場合は両方の食物繊維を摂り、かたい人は水溶性食物繊維を多めに摂ると良いでしょう。

【不溶性食物繊維を含む食材】

◆さつまいも
◆ごぼう
◆にんじん
◆こんにゃく
◆海藻
◆納豆
◆きのこ
◆アーモンドなど

【水溶性食物繊維を含む食材】

◆ごぼう
◆ほうれんそう
◆トマト
◆ブロッコリー
◆ゴマ
◆バナナ
◆プルーンなど

便秘を改善するための方法

便秘を解消するにはいくつか方法があります。

プロバイオティクスを摂取する

腸の中には、多くの細菌が住みついていますが、プロバイオティクスとは腸内環境を整える善玉菌のことです。

プロバイオティクスの代表である乳酸菌は腸内の免疫機能をアップし、便秘の改善につながります。

腸内には、ビフィズス菌乳酸菌などの善玉菌大腸菌ブドウ球菌などの悪玉菌、善玉菌と悪玉菌の優秀な方に見方する日和見菌がいます。

善玉菌が多いと快便になり、悪玉菌が多いと便秘の原因になります。

プロバイオティクスは、ヨーグルトなどの発酵食品から摂れますが、熱や酸に弱い性質があり、胃酸に弱いため腸まで届かない場合があります。

確実に腸に届くようにするには、ヨーグルトにオリゴ糖を混ぜて食べるとよいでしょう。

植物性の乳酸菌を含むキムチや、ぬか漬け、味噌、納豆などの発酵食品は、胃酸に強いので、そのまま食べても便秘対策の効果があります。

体を温める

冷えは万病のもとといいますが、内臓が冷えると腸が活発に動かなくなります。

湯船につかり、お腹を時計回りにマッサージをして、ほぐすとよいでしょう。

また、内臓の温度を上げるには、体温と同じくらいのさ湯を飲むと、冷たい水に比べ胃腸への負担が少なく、体内の毒素を便として排出しやすくなります。

また、大きい筋肉があるお腹、お尻、太もも、二の腕を温めると効率よく温まります。

太い血管が通る首、手首、足首の3つの首も温めると、体全体が温まります。

腹筋を鍛える

便秘になると腸内に増えた腐敗菌は、大腸で吸収され全身にめぐります。

腸に便が溜まると、むくみがちになり、美容にも影響してきます。

腹筋力が弱いと、便を押し出す力が弱くいつもお腹が張った状態になり、脂肪を燃やすためには欠かせないビタミンミネラルなどが吸収されず、脂肪が燃焼しにくい体になってしまいます。

【イスを使った簡単な腹筋運動のやり方】
  1. 仰向けに寝て、頭の後ろで腕を組み、両足をイスの上に乗せます。
  2. 背中を床に押し付けて背中を丸めるようにしながら体を起こします。
  3. 息を吐きながら、ゆっくり1,2,3,4と数えて上げ、5,6,7,8でおろします。
  4. この時首だけを起こすのでなく、腹筋を意識しましょう。
【脇腹をねじる運動のやり方】
  1. 仰向けに寝て頭の後ろで手を組み、両膝を立てます。
  2. 左足に右足をかけゆっくりと掛けた方の足の方に体を倒します。
  3. 足を変えて交互に10回ほどおこないます。

ストレスを解消する

ストレスがたまると腸の機能が十分に働かず、コロコロした小さな形の便になります。

ストレスの解消方法を見つけることも大事ですが、一度短期間の断食をしてみるのもよいでしょう。

断食をすると、腸内環境がリセットされて、内臓の代謝機能が上がります。

毎日の食事で内臓が疲れている場合は、何も食べないことで腸に善玉菌が増えます。

何も食べない荒療治をすることによって、かえって腸の働きが活発になり、排泄力が高まります。

すると精神的なストレスも緩和されて、体の滞りとともに心の滞りもとれます。

終わりに

腹筋力をつけて便秘を解消すると、腸はリセットされてして便が停滞するのを防げます。

私たちの腸内には1,000種類以上の細菌が住み着いているといわれています。重さにすると、1㎏もあるようです。

毎日の生活を見直し、便秘を解消することで、スリムな体型も得ることができます。

運動不足なら、日常生活をなるべくなるべくアクティブに過ごすだけでも血液循環が良くなり、便意が促されます。

便秘を解消して快適な日々を送りましょう。