よく夏風邪は治りにくいなんて言いますよね。
秋になっても夏に引いた風邪がイマイチ治らない…。夏風邪の症状が残っている…。なんて人も多いのではないでしょうか。ここでは、夏風邪が長引く原因や夏風邪の治し方についてご紹介します。
目次
夏風邪が長引く原因
夏風邪のほとんどが、アデノウイルスやコクサッキーウイルス、そしてエンテロウイルスというウイルスが原因で引き起こされます。
夏風邪が治りにくいと言われるのは、このようなウイルスに原因が隠されていました。
夏風邪の原因となるウイルスには、インフルエンザのような効果的な薬がないので、ウイルスと戦う抗生物質などが効かないのです。そのため、風邪を治すには今出ている症状を対症療法で緩和させながら、免疫力によってウイルスが体外へ排出するのを待つしかありません。
ですが、夏風邪の多くは、ウイルスがお腹の中で増殖するので、体外への排出が夏以外の風邪のウイルスより遅くなってしまうのです。
また、夏は暑さによって体力が落ちやすく、食欲不振を起こしやすい季節です。夏風邪のウイルスは、暑さなどで弱った体に感染しやすいので、免疫力や体力が落ちている状態だとウイルスの排出が遅れてしまうのです。
このような原因によって、夏風邪は治りにくいとされています。
夏風邪の治し方
夏風邪の治し方には3つのポイントがあります。
- 水分補給
- 質の良い睡眠
- 栄養バランスのとれた食生活
夏風邪を引いたら、まずは薬局などで売られている薬を買ってきて飲むことが多いでしょう。しかし、薬局などで売られている薬は風邪の症状を和らげる効果しかありません。そのため、夏風邪の治療はできないのです。
夏風邪の治し方は、まずは発汗によって脱水症状をおこさないようにこまめに水分を摂ることが大切です。
水分補給
夏風邪の水分補給には、汗をかいて失われた水分をより早く吸収できるスポーツドリンク(電解質飲料)が効果的です。
のどの痛みがあって水分がとりにくい場合は、病院に行って点滴をしてもらいましょう。
質の良い睡眠
質の良い睡眠は、風邪で失われた体力や免疫力を高めるために必要です。
夏風邪だけではなく、風邪を治すためにはウイルスと戦う免疫力が大切です。風邪を引くと熱が出るのは、免疫力がウイルスと戦っている証でもあるのです。
また、免疫力は一度戦ったウイルスを記憶するため、次回からは同じウイルスに感染しにくくなります。免疫力を高めることは、体が持っている自然治癒力を高めることになります。
栄養バランスのとれた食生活
栄養価が高く、バランスのとれた食事は風邪の回復を早めてくれます。
しかし、夏風邪は下痢や腹痛などの胃腸障害を起こしやすく、食欲がわかないことがあるため、なるべく消化の良い炭水化物やたんぱく質などの食事をとることがおすすめです。
夏風邪に効果的な食べ物
夏風邪を早く治すためには、栄養価の高い食事や消化の良い食べ物が効果的です。ここからは、夏風邪に効くおすすめの食べ物をご紹介します。
また、風邪の症状別にご紹介するので自分の症状に合わせた食べ物を選んでくださいね。
腹痛や下痢がある場合
腹痛や下痢、嘔吐のような胃腸障害が出ている場合は、消化の良い柔らかい食べ物を口に入れて様子をみましょう。
- 消化の良い食べ物:おかゆ、うどんなど
- 胃腸を整える効果が期待できる食べ物:すりおろしたリンゴ、発酵食品など
- 消化が良くたんぱく質を多く含む食べ物:豆腐や白身魚など
また、腹痛や下痢がある場合は、脱水症状を防ぐために水分をしっかり摂ることも忘れてはいけません。ポイントとしては、水分と一緒に適度の塩分も補うことです。
こまめに摂る水分は、常温のミネラルウォーターや経口補水液、スポーツドリンクが良いでしょう。スポーツドリンクの糖分が気になる場合は、水で薄めて飲むことがおすすめです。
腹痛や下痢が出ているときは、胃腸を刺激する飲み物は避けましょう。カフェインを含んだ飲み物や牛乳などは胃腸を刺激しやすいので気を付けましょう。
熱やのどの痛みがある場合
のどの痛みがあるときにおすすめなのが、冷たい食べ物です。アイスや冷やしたゼリー、プリンなど冷たくてのどごしが柔らかい食べ物は、のどの痛みを和らげる効果が期待できます。しかし、食べ過ぎるとお腹を下す原因となるので注意しましょう。
反対に避けたい食べ物は、固いものや熱い食べ物、酸味の強い食べ物、香辛料など刺激が強い食べ物、味の濃い食べ物です。のどを刺激してのどの痛みを悪化させてしまう恐れがあります。
しょうがや大根の辛みは、のどの痛みを緩和する効果が期待できます。すりおろして薬味にしたり、飲み物に加えるなどして摂ることがおすすめです。また、消化の良いうどんやおかゆ、たんぱく質が豊富な豆腐、卵なども良いでしょう。
夏風邪の予防に良い食べ物
夏風邪を事前に防ぐには、発酵食品が効果的です。
発酵食品は発酵する段階で、栄養価が高くなるので、酵素がたくさん含まれています。そのため、吸収や消化をスムーズにしてくれるのです。おすすめの発酵食品は、キムチや納豆、漬物、チーズ、ヨーグルトなどです。特にキムチは発酵食品の王様とも言われており、ビタミンや乳酸菌が豊富です。
こういった発酵食品は、腸内環境を整えながら免疫力をアップさせてくれるので、風邪の予防には高い効果が期待できるでしょう。発酵食品は、1日に2回を目安に時間を空けて摂ることがおすすめです。毎日の食生活に積極的に摂りいれ、夏風邪のウイルスに負けない体つくりをしましょう。
まとめ
いかがでしたか?
夏風邪は一度引くと長引くことで知られいますが、水分補給や栄養バランスのとれた食事、質の良い睡眠をしっかり意識すれば早く風邪を治すことができます。
特に、夏風邪は汗をかいて脱水症状を引き起こしやすいので、こまめに水分をとることが大切です。水で薄めたスポーツドリンクなどで脱水症状を防ぎましょう。
また、日々の健康管理に気を付けて夏風邪を事前に防ぐことも大切です。発酵食品は夏風邪以外にも体調を整えるために効果的な食べ物です。免疫力を高めるためにも、積極的に摂りいれ、風邪に負けない強い体を作りましょう。