すこやか美生活

お疲れ顔とはさよなら!クマの種類とそれぞれの解決方法

体調が悪いわけでもないのに「どうしたの?疲れてるの?」なんて言われた経験はありませんか?

クマは見た目の印象を暗くします。

人ははじめに他人の目元に視線が行くので、目の異変には敏感に反応するのです。

また「ケアをしているのに、ぜんぜん治らない!」と悩んでいる人も多いと思います。

ここでは「隠す」のではなく「治す」ことに焦点を当てて、クマの種類とそれぞれに応じた解決方法を紹介します。

 

クマの種類 3つ

青クマ

目の下が青っぽくなっている状態です。

青色の正体は血です。

目の周りにはたくさんの毛細血管が通っており、それが何らかの原因で目の下周辺に集まることによって起こります。「何らかの原因」には次のようなものがあります。

 

  • 不規則な生活習慣
  • 睡眠不足
  • 運動不足
  • 過度なストレス
  • 眼精疲労

 

これらに共通するのは、どれも血の巡りを滞らせる要因であるという点です。

不規則な生活習慣や睡眠不足は交感神経と副交感神経の正常な働きを乱します。

主に副交感神経は睡眠時に血管を広げて体をリラックスさせる機能を持っていますが、体を動かすためにエネルギーを送る交感神経が夜に活発化すると、血管を収縮させ血液や体の緊張を持続させてしまいます。

収縮によってスムーズに流れなくなった血液は、毛細血管がたくさん通る目の下で凝集します。

 

事務仕事やパソコンに向き合う仕事をしている人も青クマになりやすいです。

原因は文字やパソコン画面を見続けることによる眼精疲労とストレス(緊張)、1日中座り続けることの運動不足です。これらも血液を滞らせる要因となります。

 

黒クマ

原因の1つは眼窩脂肪(がんかしぼう)がたるむことにあります。

眼窩脂肪とは眼球のクッションの役割を果たしている組織です。

眼球を上と下から覆っているとイメージすると分かり易いと思います。なぜたるむのかですが、目の下の眼窩脂肪を支える下限瞼(かげんまぶた)の筋肉が加齢に伴い筋力を失っていくためです。

たるんだ部分は正面から見ると窪みができているように見え、その影が黒っぽく見えてしまいます。

 

10~20代でという比較的若い年齢で黒クマができている人は、先天的に体の筋肉が発達しにくかったり眼窩脂肪そのものが少なかったり、というものが原因だと言えます。

また化粧品に含まれるイソパラフィンという成分は油分を多く含んでおり粘着質であるため、その重さで目の下の皮膚が垂れ下がることも黒クマの発症原因の1つだと言われます。

 

茶クマ

茶色もしくは薄い卵黄色のクマです。茶クマは肌にできるシミとほとんど同じメカニズムです。

つまり原因は色素沈着にあります。

紫外線を長く受けるとその部分を守るためにメラノサイトが活発化します。メラノサイトから生成されるメラニン(色素)が肌の表皮に集まると、その部分は外からは茶色に見えるのです。

腕や頬にできるシミと同じ仕組みです。

 

基本的にメラニンは、約30日に一回の周期で肌の代謝を促すターンオーバーという作用により消えていくのですが、栄養不足やホルモンバランスの乱れなどの要因からその作用が働かないこともあります。

これもシミが深く濃くなる要因です。

その他、アトピーや花粉などのアレルギーで目をこすり過ぎることで起こる色素沈着化粧品による刺激なども原因の1つです。

 

 

それぞれの解決方法

 

 

青クマ

原因は血行不良によるものが多いので、血行を促進させる対策が必要です。

対策は2つです。

 

ビタミンKを摂取

ビタミンKは数あるビタミンの種類の中では特に血流改善に効果的なものです。

血液の凝固と凝固の抑制に関与していると言われますが、これはつまりフィブリノーゲンやプロトロンピンといった血液凝固に関わる物質をバランスよく保つ働きがあるということです。

食事からは納豆や青菜から摂ることができますし、サプリメントでもビタミンKの摂取に特化した商品があります。

また化粧水やアイクリームにも配合されている物が多く、直接外側から塗布することでも青クマ改善への効果が期待できます。

 

マッサージ

強く揉み過ぎると眼の周辺組織を傷つけたり、色素沈着を誘発したりする要因になります。

薬指で目の内側から外側にかけてゆっくりと押しながら動かします。これを数回無理のない程度に1日2~3回行うといいでしょう。

ホットアイマスクやホットパックなどで目を温めるマッサージも血行促進には効果的です。

黒クマ

これ以上眼窩脂肪をたるませないために、まぶたの筋肉を鍛える運動をしましょう。

「両目を大きく開閉する動作を10回程繰り返す運動」や、「口を開けて鼻下を伸ばし、目を開きながらまぶたの筋肉を意識してから元に戻すという動作を5秒ごとに繰り返す運動」などが効果的です。

顔の筋肉や皮膚が痛んだりする場合、無理にすることは避けてください。

下まぶたがブヨブヨな状態から少しずつ硬くなってくれば、鍛えられている証拠です。

ですが眼窩脂肪そのものは筋肉ではないので、自分で元通りにすることはかなり難しいです。医療機関では、ヒアルロン酸を注入してたるみによる窪みを解消したり、外科治療により眼窩脂肪を取り除いたりといった方法で解決することも可能です。

 

茶クマ

主な原因である色素沈着を悪化させないために、体の総合的な健康づくりが大切です。適度な運動やストレス解消で血行を促進し、基礎代謝力を向上させてターンオーバー作用を正常に戻しましょう。

またアレルギー体質の人はこすり過ぎに注意することや、普段の食事やコスメなどから、ビタミンCを積極的に摂ることがポイントです。ただし量を摂ればいいというものではありません。

食事ではビタミンを中心にしたバランスの良い食事、コスメでは使用量を守って、肌を清潔にした状態で丁寧に塗り込むことが大切です。

シミが肌の表皮で留まっている場合はこれらのセルフケアである程度が改善は期待できますが、表皮の奥の真皮と呼ばれる部分までメラニンによる色素沈着が及んでいると、簡単には解消できません。医療機関では、レーザー照射による茶クマの専門治療を行っているところがあります。

 

体調不良のサイン

クマは外見が良くないだけでなく、体に何らかの異常(病気)が起こっているサインでもあります。

血行不良による低血圧、肝臓や腎臓などの内臓疾患、うつ病などの精神疾患がその一例です。クマが中々解消できない状態とともに体調不良が毎日続くようであれば、皮膚科や眼科といった専門機関に相談することをお勧めします。